大　さて、大変長らくお待たせ致しました。１２時台からはこの番組の為に横浜からいらして頂きました、
　　百恵さんを担当いたしましたディレクターであります川瀬泰雄さんをお迎えしての、
　　まずは２時間半の超ワイドコーナーになっております。それでは川瀬泰雄さんです。
　　川瀬さん、こんにちは。

川　こんにちはー、どうも宜しくお願いします。

大　今日は遠い所、ありがとうございます。

川　いいえ、こちらこそ。

大　北海道はどのくらい振りでしょうか？

川　３年振りですかねぇ～

大　冬の北海道は？

川　あの、冬ばっかり来てるんですよ、なんかわかんないですけど。

大　あー、冬に縁があるんですね。
　　今回は私共の勝手な、我儘な思いを遂げて頂きまして本当にありがとうございました。

川　いえいえ。

大　川瀬さんにはですね、メールの方でお願いしたんですけれども「あっ　いいですよー」と、
　　とっても暖かく迎えて頂きまして本当にうれしかったです。

川　いやぁ・・あの・・熱心さがね・・すごい通じて来たんで、ああこういう信用できる人だったらいいだろうと
　　思ってね・・

大　あぁ・・もっと責任を感じてしまった。
　　川瀬さんには昨日札幌にお入り頂きまして、昨夜ちょっとお食事をご一緒させて頂きましてその時もね、
　　ねぇ普通そんな僕と食事して頂くだけでも嬉しいのに、すっごいいろんな百恵ちゃんの話を聞かせて
　　頂けるんですよ。

川　今日話すこと無くなっちゃった・・（笑）

大　ハハハ・・それじゃ困っちゃうんですけど！（笑）
　　ホントにね、「こんな話して頂いていいのかな？」っていう話をたくさん昨日して頂きました。
　　その話を今日はね、皆様にお聞き頂きたいと・・今日はですね遠くはカナダで聞いている方も
　　いらっしゃいまして・・

川　ああ・・らしいですね・・何かメールで・・

大　はい！それから全国で曲は流れない中、一生懸命川瀬さんのお話を聞こうとインターネットを通じて
　　聞いている方もいらっしゃるかと思いますので、宜しくお願い致します。

川　はいわかりました。こちらこそどうぞよろしくお願いします。

＜川瀬泰雄さんの現在の活動＞

大　川瀬さんは現在フリーのプロデューサーでいらっしゃるんですよね。
　　最近は松田聖子さんの「哀しみのボート」とか・・

川　最近っていっても結構経っちゃったですけどね・・。

大　一番最近印象に残っている仕事というのは・・？

川　え～とその後　岩崎宏美さんだとか・・それからあと新人の２６，７歳で初めてデビューした子・・
　　かなりうまい子だったんですけどそういう人をやったり・・後はもう僕はあの・・非常に「ビートルマニア」
　　なんで、もう　ビートルズフリークというか・・そういう「ビートルズフリーク」の為のＣＤというのも作って
　　おりまして、これはほとんど百恵のアレンジャーの　萩田光雄さんなんかにも手伝ってもらったり
　　してるんですけどね。

大　は～、川瀬さんと萩田さんのタッグ！！・・すごいですねぇ～

川　いやぁ親友なんですよ彼はずーっと。百恵をきっかけに知り合って、歳も同じなんで・・。
　　だから世代感覚みたいなのも一緒なんでね。もう全く私的に遊ぶ時も一緒ってことはよくあるんですよ。

大　ああ、そんなに仲がよろしいんですか・・へぇ・・・・

川　それで、僕のビートルズフリークの為のってどういう商品か説明しますと、
　　『ＣＤエクストラ』っていうエンハンストＣＤになってまして、
　　ＣＤプレイヤーでもコンピューターでもかかるっていうＣＤなんですね・・。
　　ビートルズ完全コピーっていうＣＤなんですよ。

大　これがすごい・・

川　僕はビートルズが本当に好きなんで、全世界のいろんなコピーバンドのＣＤとか殆ど持ってるんですよ。
　　でもそれに絶対負けていない位の音作りしてますんで・・

大　それがすごいんです・・それではここでちょっと川瀬さんがお作りになっております、
　　　「ビートルズサウンドを耳だけで完全コピーできる」という『ビートルマニア・ＣＤエキストラ』から
　　　「I WANT HOLD YOUR HAND（抱きしめたい）」をちょっとお聴きいただきます。

♪　I WANT HOLD YOUR HAND（抱きしめたい）　＜マニアック・コピー・シリーズ・CD-EXTRA＞

大　これ僕ね、川瀬さんからＣＤを送って頂きまして初めて聴いた時に、「ビートルズじゃないの！？」　
　　　ってホントに思ったんですけど。

川　今流れてる「I WANT HOLD YOUR HAND」なんですけれど、これはまぁ１枚目だったんで
　　まだいろいろ後悔している部分がたくさんあるんですよ・・

大　それでも！？

川　今６枚出てて、回を重ねる事にマニアの度合いが増してきてるんですよね・・
　　１曲仕上げるのに、４ヶ月か５ヶ月くらいかかってるんですよ。

大　半年も！！

川　２曲で半年くらいかかっちゃうんですよ最終的に。それで一番新しいやつは「NOWHERE MAN」とか
　　「BECAUSE」っていう。
　　「BECAUSE」ってあの、すごいハーモニーのきれいな曲なんですけれどもね・・
　　それで、これはもう・・相当マニアじゃないとわからないかもしれないんですけど、
　　ほんの４小節くらいに「ムーヴ・シンセサイザー」って今シンセサイザーってみんなデジタルなんですけれども、
　　最初のシンセサイザーってアナログだったんですよね。
　　そのアナログの「ムーヴ・シンセサイザー」って、ビートルズはそれが出たばっかりの時使ってるんですよ。
　　
大　ほーっ

川　コピーした時に今のデジタルのシンセサイザーでやると、芯がないんですよね・・。
　　やっぱりアナログとデジタルって全然違うんですよ。

大　音質、音感がね・・。

川　でもその当時のアナログシンセなんて持ってる奴なんていないんですよ。

大　ええ。

川　で、いざ作ったときに、かなりこう・・似てるんだけれどもどうも根本的に違うなって事になって、　
　　それを探しまくってちゃんと借りてきて・・

大　それ、どのぐらいかかって探したんですか？

川　２，３ヶ月・・まぁ、いろんな所伝たどって・・

大　は～それだけでも大変な作業ですよね・・・

川　だからそれで時間くっちゃたりするんですけど・・。それで、そのシンセサイザーを使ってやると
　　「えっ、同じ音してるよ～」みたいな・・ホントに自己満足の世界なんですけど。
　　さっき言ったアレンジャーの萩田光雄さんが「川瀬さん、趣味じゃなくてこれ道楽だよ」っていう・・

大　ハハハ・・・いや、だからこそ追求できるんですよね～

川　追求は出来るんですけど、うちのカミさんなんかも「いい加減にやめたら？」って言うんですよね。

大　えーっ、でもこのCD全国でかなり話題になっているんですよね。

川　話題の割りにはね、全然売れないんですよね・・（笑）

大　そうなんですか・・？

川　そうなんですよ・・

大　これ先程「CDエクストラ」とおっしゃってましたけども、パソコンで再生すると、いといろ自分で
　　楽しめるんですよね。

川　どんなパソコンでも大丈夫なんですけど、それに入れると自動的にアイコンが出てきますので
　　それをクリックすると、８トラックのフェーダーが出てくるんですよね。
　　その８トラックにリード・ギター、サイドギター、ヴォーカルもそれぞれ・・
　　ジョンのパート、ポールのパート、ジョージのパート・・っていう風に分かれて出て来て、
　　自分でメロディ覚えたい時は周りを全部消して覚えて、逆に自分が一緒に歌いたい時は
　　その部分だけ消して他を全部出して・・だからマルチなカラオケなんです。
　　一応特許も申請済みで、審査に随分時間かかるんでね・・あと２年くらい経つとパテントのナンバー
　　貰えるみたいなんですけど・・。

大　えーっ、素晴らしいですね・・。これね、もちろん楽器の音等ビートルズが使ってた楽器なんかを
　　絞り込んで、絞り込んで・・弦までこう・・こだわってるんですよね！

川　はい、こだわりました。

大　その上に、この・・歌聴いててもね、あのイギリステイストなビートルズの・・・わかんないでしょう！？
　　わかります？みなさん？
　　この「ビートルマニア」シリーズ、今６枚出てるんですけれども今後の発売の予定は？
　　
川　今７枚目の曲を・・まず分析から始まるんですよ「これは例えばどんなギターで、どんなサウンド作り
　　しているのか」とか「ギターが何本入っているのか」とか・・っていうのは、ミックス・ダウンされた後の物で
　　判断するわけですからもう消しちゃってるような所もある訳ですよ、もう消え残りでかすかに聴こえてて・・
　　そういうのもちゃんとこだわらないと・・。
　　ビートルズのフリークってものすごいこだわる人多いんですよ、で、間違いまでコピーしないと「間違いだ」
　　って言われるんですよ。

大　ハハハハハ・・で、ビートルズよりうまく演奏しちゃ駄目なんですよね！

川　そうです。うまく演奏しちゃいけないし、下手なのはもってのほかだし・・ギターなんかもやっぱり
　　その当時のあの頃エフェクターってそんなに使ってないですから、「ギターの生音+アンプから出た音」って
　　いうので勝負しなきゃいけないんですよ。
　　そうすると他のメーカーのギターだと、違う音しちゃうんですよ。しかも同じメーカーのギターでも、
　　最近買った物だと音の鳴りが違うんですよ。そのためにそういう物を買いあさったりなんかしてて、
　　どんどんどんどん深みにはまって・・
　　だから「いい加減にしたら」って言われてるんですけど・・

大　何かイギリスの方にも伝をたどって調査をされてるんですよね？

川　でもあの、現実には日本だけで調査っていうのは。・・っていうのはビートルズの場合
　　　ブートレッグ（海賊版）がものすごい出てるんですよ。

大　すごいですよね。

川　はい、そういうのも殆ど買いあさって、違法と思いつつ探究心の方にどうも負けてしまって・・

大　昨日お伺いした話では、初めはご趣味の釣りの本、カメラの本・・といろいろあってその中に
　　ビートルズも入っていた本棚が・・

川　壁一面の大きな本棚なんですけど、それが２つくらいビートルズの雑誌と単行本とかで埋まっちゃってますね・・

大　はーっ・・全部！？

川　ええ、全部ですね。僕原則的にね、日本で発売されたビートルズの本しか買ってないんですけど、
　　リアルタイムでファンになってますんで、その当時からずーっととにかく・・

大　ああそうか、当時からの物があるから。はーっ・・　

川　毎月毎月、２，３冊は必ず出るんですよね

大　すごいグループですよねー。

川　もう４０年ですよ・・でもその４０年前に１８，９から２２，３位までの年代だったんですよね、
　　ビートルズ本人たちが。それを今コピーして悩んでるんですよ、いい年して。

大　いやぁー「いい年して」って・・

川　４０年前のね二十歳近辺の人達が演奏したのが、何でここまで考えられてるんだろうっていうくらい
　　ホントにすごいですよね。　みんながよく「天才だ、天才だ」って言うけれども、みんなが言う「天才だ」って
　　思っている以上に天才ですよね。
　　　
大　あー以上に天才！

川　えー、今ホントに分析してて、余計感じますね。

大　あー、もっともっとわかってくる・・

川　圧倒的にその当時の他の・・あの頃「ブリティッシュ・インベイション」とか「リバープール・サウンド」とか
　　言ってね、イギリスのバンドがたくさん来たんですけど、その他のバンドとの明らかな差っていうのは
　　たくさんありますね。
　　
大　川瀬さんはバンドもお若い頃やってらしたんですよね。それはやっぱりビートルズがきっかけに
　　　なったんですか？

川　そうですね、ビートルズのコピーバンドを始めて、その頃ベトナム戦争真っ最中っていう感じだったんですけど、
　　横浜で演奏してるともうお客の９割がベトナム戦争へ行っているアメリカ人の兵隊が来るんですよね。
　　その兵隊達の中には黒人の兵隊もいるし、そうするとリズム＆ブルースだとかそういうのをリクエスト
　　来るんですよ。
　　・・でやらざるを得ないんですよね。そのうちに何でも屋さんになっちゃったんですけれど。
　　逆にいろんな物聴いていたのが、後々仕事になってプロデュースやるようになって、それが
　　すごい役に立ちましたけれどもね。要するに偏った変な感覚じゃなくて・・

大　やっぱりいろんな物が吸収された・・

川　そうですね・・。

大　で今このビートルズコピーシリーズを凝りに凝って制作して発売していらっしゃるんですけれども、
　　こちらはどちらに行けばＣＤを購入できるのでしょうか？

川　一応大手のレコード屋さんに置いてあるんですけれども、あまりにもマニアックな為に、すごい片隅に
　　追いやられてる時があるんですよ（笑）

大　（笑）

川　もしあれだったら、直接インターネットなんかでＨＰ見てメールかなんかで注文してくれると、
　　非常に買いやすいんですけれどもね。

　　http://www.thebeatlemania.com/index.html　　ビートルマニア・ホームページ