大和秀嗣の歌謡クロニクル 年末長時間スペシャル 山口百恵デビュー30周年記念番組 〜山口百恵の8年間〜 |
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「百恵回帰」番組載録 川瀬泰雄さんを迎えて Part 2 3<「メビウス・ゲーム」> 川・・・川瀬泰雄さん 大・・・大和秀嗣 M ♪・・ON AIRした曲です BG・・MC中にBGMで流した曲です |
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<「メビウス・ゲーム」> BG 「ロックンロール・ウィドウ」 大 さて80年に発売されました「ロックンロール・ウィドウ」をフューチャーした アルバム『メビウス・ゲーム』から「ロックンロール・ウィドウ」をお届けしております。 川瀬さん、この年は百恵さんの引退が決まっておりまして、 アルバム制作にはとても力が入っていたんじゃないでしょうか? 川 そうですねもうこの辺はホント、トータルなアルバムをちゃんといい形で作りたいな って思って・・この時は「ロックンロール・ウィドウ」がシングルになるって決まっていなかったん ですよね。 大 ああ、そうなんですか! 川 ええ。だからアルバムとしての企画で。 僕はどうしても1曲だけ“ロックンロール”っていうタイトルが入った曲を山口百恵に歌わせたかっ たんです。もう終わりだから殆ど「自分の趣味で入れちゃえ」って・・ 大 (笑)「やりたい事やっちゃえ!」 川 「やっちゃえ!」みたいな・・(笑) それで、これも全タイトル先に金塚さんと二人で決めていったんですよ。 大 タイトルまた先に決めたんですか!はぁ〜 川 だから・・ちょっとSFっぽい物だとか、不思議な感じの物をね、どんどん入れて行こうっていう事で。 「ワンステップ・ビヨンド」ってこれ日本で「世にも不思議な物語」かな?そんなタイトルのドラマの 元タイトルなんですよね。 大 そうなんですか! 川 それとかアインシュタインの「E=MC2」っていうのは、相対性理論の方式ですよね。 ・・なんか要するに不思議な感じの物作りたかったんですよ。 その中で“ロックンロール”っていうタイトルでいろいろ考えてたけど、ぴったりハマル物が 無かったんですよね。それでずぅーっと“なんとか・ロックンロール”“ロックンロール・なんとか” とか考えてて・・曲のイメージはもうこれネタばらしすると、レッド・ツェッペリンの「ロックン・ロール」 っていう曲があるんですよ。それがサビの所で♪It's been a long time been a long time Been a long lonely lonely lonely lonely lonely time.そこがすごい好きだったんで、 宇崎さんに「ここをとにかく、こんな感じで作ってくれ」って♪かっこ かっこ かっこ かっこ になったんですよ。 大 そこから来たんですか! 川 それで曲のタイトルを決めてる時に、僕さっき釣りが好きだっていう話をしたじゃないですか。 家に帰ってずっとTシャツ干してあるのを見てたら、そこに“Fly Fishing Widow” って書いてあったんですよ。 大 (笑) 川 「これだよ!」って思って。それで「ロックンロール・ウィドウ」ってタイトル決まっちゃって、 その時にもう・・詞の内容までイメージ出来てて、それを阿木さんにお伝えして・・。 だからもう曲もメロディも殆ど僕の中に先になんとなく出来ていたんです。 それでこれは全くアルバム用に作っていたんですけど、結構出来が良かったんで・・たまたま 引退に向けて「山口百恵」次に何行こうっていう時にちょっと悩んでいたんですよねスタッフ間で。 その時に「じゃあこれ行っちゃえ」っていう話しになったんで、シングルサイズに直そうっていう事で 間奏だとかイントロとか編集して、そしてシングルにしたんです。 大 ああ、そうなんですか〜、この「ロックンロール・ウィドウ」は百恵ちゃん自身も、 もう最後だからやれる事はやっちゃおう!みたいな衣装とか化粧とか・・ 川 あの、ステージでね。ただレコーディングの時は、ものすごい百恵自身もロックンロールって 歌った事無いから照れがあって、最初スタジオ入って来た時に「私ちょっとこういうの歌った事 無いんで歌えません」って言うんですよ。それで「歌えない事無いから」って言うと、 「じゃあちょっと恥ずかしいから、皆にスタジオから出て行ってもらって下さい」ってそれこそ 酒井さんから阿木さんから全員表に行ってもらって、僕とエンジニアと百恵の3人で・・。 それでさっき言った様に僕が全部デモテープの仮歌を歌ってるじゃないですか。 これ結構キーが高いんで僕はすっごいシャウトしないと出ないんですよ。上がAなんですね音が。 それで僕がシャウトして歌ってその僕が歌ったやつを耳にヘッドフォンから返して。 そうすると自分が歌った時に山口百恵本人の歌が僕の声に消されて、 本人が聴こえないんですよ。だから思い切って歌わないと自分の声聴こえないじゃないですか。 それで「自分の声が聴こえるまで、大っきい声でシャウトしながら歌ってくれって」言って。 スタジオのこっちサイドでは僕の声は消して、百恵の歌だけで聴いてるわけですよ。 大 ほー 川 「あっ、すっごい様になって来たな」っていうところで録音して、それで「ちょっとこっちに 来てください」って言って僕の音を消して聴かせたら、本人もやっぱり「あっこいういう感じで いいんだったら大丈夫です」っていう話しになって、じゃあ「皆さん入ってきて下さい」って 他の人に入って来てもらってレコーディングして。 もうその時にはある程度出来上がってて・・。 大 へぇ〜 川 それでもうあと1回か2回歌って「OKです」みたいな・・。 大 なるほど〜 川 1回コツを覚えちゃうと、もう全部自分の物にしちゃいますから、彼女は。 だからこれもそういうすっごい思い出のある曲ですね。 |
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大 いやぁタイトルが先に出来ていた、っていうのもびっくりしましたね。 川 これ全曲そうですね。 大 この中でね「アポカリプス・ラブ」という「ロックンロール・ウィドウ」のB面にも収録されました 曲がありますけれども、こちらがちょっとレコーディング面白かったんですって? 川 そうですね、これは「アポカリプス・ラブ」ってそういうタイトルで阿木さんにお願いして出来上が って来たんですよね。それで僕のイメージの中では最終的に出来上がったイメージっていうのが 割合近いイメージだったんですけど、実際にレコーディングした時に、これは萩田さんの僕との打 ち合わせミスで全然違う、もっと軽い歌になっちゃってたんですよ。それでバッと音聴いた時に萩田 さんに「申し訳ないけど、これボツ」って、「このオケは、アレンジはボツ」って言って、それで萩田さん も「どうしようか・・」っていう事になってね。「それじゃあヘッド・アレンジでちょっとやろうよ」って僕言っ て、スタジオのフロアにミュージシャンに全員車座になって座ってもらって、それで例えば「ドラムスの 人にこんな感じのドラム叩いてくれる?」って、それはもうその人の個性でこう・・叩いてもらうけどね。 何種類か叩いてもらって「この感じ」って。それで「じゃベース、ちょっとこれに合わせてやってみてくれ ない?」って・・まぁコードとかちゃんとそういう進行とかはもう全部アレンジの譜面が出来てますから、 それ見ながらベースは「ベースこんな感じでいいの?」「いやもうちょっとヘヴィにして!」とか、っていう 感じでやりながらリズム隊を作って行ったんですよ。 大 はぁ〜 川 それで作って行って、いざ「じゃあこれで音出してみようか?」って音出したら、すんごいカッコよかっ たんですよ!それで萩田さんも「えらいカッコいいね!」って「これすっごいね」なんて言いながら、 自分の書いてきたのがボツにされているんだけど、全然そんな事もう忘れちゃって「いやぁこれいいよ!」 って言って・・ じゃあそこから上の、ストリングスとかいろんなブラスセクションだとかそれをもう一回アレンジし直して、 それでレコーディングしたんですよ。 大 はぁ〜 川 それでその事があってから、僕と萩田さんってより親友になっちゃいましたね、 そういうお互いの信頼関係で、「二人でやりゃあ怖いモンねぇな」みたいな。 なんかそんな感じがあって・・ 大 それが今のお付き合いに繋がってるんですね・・ 川 そうですね、何か一つのきっかけにはなってますね、この辺の事が。 大 じゃあすごい川瀬さんにとっても思い出深い曲ですね。 川 そうですね、ええ。 |
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大 川瀬さん今ビートルズの曲をですねLIVEとかでも演奏されるんですよね。 川 ええ、毎週水曜日に渋谷の近くの神泉にある「LANTERN」っていう店で「ビートルズセッションDay というのがあって、もう学生から僕達おじさんみたいのまで同じライバルで演奏してますよ。 大 いろんな方が来てセッションするんですか? 川 そう、もうプロのミュージシャンもいますし、そこに萩田さんはキーボードで参加して、 だんだん萩田さんもビートルズ・フリークになって来てて、何か新しい事発見すると突然夜中に電話来たり 「川瀬さんこんなことやってるねビートルズ、すごいね!」とかって言いながら・・ 大 百恵さんのアルバム80年はこの後「不死鳥伝説」「Thisis my trial」と続きましたけれども、 80年のアルバムの中では一番思い出深い作品は「メビウス・ゲーム」ですか? 川 そうですね、あの例えばそれぞれの曲の中ではたくさん思い出深いのってありますけれど、 アルバムっていう意味では僕にとってはこれがすごい印象深いですね。 大 そうですか・・。ではそのアルバム、80年の5月21日にシングルと同時に発売されました 「メビウス・ゲーム」から、事の起こりはヘッド・アレンジから出来上がって行ったという、 萩田さんとの親密なお付き合いになるきっかけにもなった様な曲と言っていいんでしょうか、 究極の「アポカリプス・ラブ」お届けします。 M アポカリプス・ラブ 大 さて川瀬さんの思い出の曲「アポカリプス・ラブ」、阿木耀子さん、宇崎竜童さん、萩田光雄さんの ゴールデン・トリオによる作品をお届け致しました。 川瀬泰雄さんを迎えて Part 2 2<L、A blue> 載録目次 HOME |